それぞれの特徴をご紹介しますので、ランドセル選びの参考にしてください。
また、快適に使うためにも、パーツごとに適材適所の素材が採用されているか、チェックしておきましょう。
人工皮革ランドセルの特徴

ランドセルの素材のうち、最も一般的なのが人工皮革です。
代表的なものは(株)クラレが開発した「クラリーノ」ですが、他にも「コードレ」や「タフガード」「ベルバイオ5」などの人工皮革が素材として使われています。
人工皮革のランドセルには、次のような特徴があります。
- 重さ…1,000~1,200g前後
- 丈夫さ…本革には劣る
- 価格…平均2~5万円台
- 見た目…色やデザインが豊富。本革のような風合いは出ない。
人工皮革ランドセルのメリット
人工皮革ランドセルには、主に次のようなメリットがあります。
- 軽い
- 安い
- 水に強い
- 色やデザインが豊富
人工皮革は3つの素材のなかで最も軽量です。
染色しやすくカラーバリエーションも豊富なので、子どもの気に入った色が見つかりやすいでしょう。
ランドセルを重さや色重視で選ぶ人にとって、人工皮革は理想的な素材となります。
また、6年間のうちには雨に濡れてしまうことが何度もあるでしょうが、水に強い人工皮革なら安心です。
人工皮革ランドセルのデメリット
人工皮革を本革と比べたときのデメリットを見てみましょう。
- 耐久性が劣る
- 質感が劣る
どちらも本革と比較した場合のデメリットなのですが、耐久性が劣るといっても国産メーカーのランドセルであれば、基本的に6年間問題なく使えるものが多くなっています。
質感に関しては、本革のように使い込むにつれ風合いが出るということはありません。
しかし、質感は好みの問題ですので、子どもにとってはツルツルした人工皮革が魅力に思えるかもしれません。
牛革ランドセルの特徴

本革(天然皮革)のなかで、人気が高いのが牛革です。
本革というとカラーバリエーションが少なそうだと思われがちですが、最近は牛革ランドセルもカラフルになってきました。
人工皮革ほどではないにしろ、牛革でも個性的な色のランドセルが見つかります。
「本革を持たせたい」という親の願いと「好きな色を選びたい」という子どもの願いをどちらも叶えるランドセルが見つかるでしょう。
- 重さ…1,300~1,400g前後
- 丈夫さ…人工皮革より丈夫
- 価格…平均5~8万円台
- 見た目…使い込むと風合いが出て、革の表情の変化(エイジング)を楽しめる
牛革ランドセルのメリット
牛革ランドセルには、主に次のようなメリットがあります。
- 本革独特の風合いがある
- 耐久性が高い
牛革は人工皮革よりも密度が高いため、耐久性の高さが魅力です。
ランドセルはほとんどの人が6年間買い替えずに使いますので、頑丈で耐久性が高い牛革は安心感があります。
また、使い込むことによって味わいが出てくるのも魅力のひとつ。大切に使えば、経年変化を楽しむことができるでしょう。
牛革ランドセルのデメリット
- 人工皮革より重い
- 水に弱い
- 値段が高い
牛革ランドセルは平均的に、人工皮革より200g程度重くなります。
大人にとっての200gは大したことはありませんが、新一年生にとっての200gは負担が気になる人もいるのではないでしょうか。
実際のところは、本体の重量よりも背負ったときの体感重量を重視した方がよいので、気になる方はショールームや展示会で子どもに背負わせてから購入しましょう。
また、牛革は水に弱いという特徴がありますが、ランドセルは子どもが使うものなので防水加工されたものが大半です。
そのため一般的な革製品ほど心配しなくても大丈夫。ただし雨に濡れたときはすぐに拭き取りましょう。
コードバンランドセルの特徴

3種類の素材のうち最高級で、本物志向の親御さんに人気のコードバン。
ほとんどのコードバンランドセルはデザインがシンプルで、色も定番カラーが中心です。
どちらかというと大人が好むタイプと言えるでしょう。
コードバンランドセルには、次のような特徴があります。
- 重さ…1,400~1,500g程度
- 丈夫さ…牛革よりさらに強度が強い
- 価格…平均8~10万円
- 見た目…使うほどに艶が出る
コードバンランドセルのメリット
コードバンランドセルのメリットを見てみましょう。
- 品格がある
- 使い込むと風合いが出てくる
- 丈夫で耐久性が高い
紳士向け革製品の高級素材としても人気が高いコードバンは、他の素材に比べて風格が感じられます。
なめらかで艶のある質感は、使い込むことで風合いが出てくるのも魅力です。
「子どもには高級すぎるのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、耐久性が高いため安心。手ざわりも格別です。
コードバンランドセルのデメリット
- 他の素材より重い
- 値段が高い
- 色のバリエーションが少ない
- 水に弱い
コードバンは強度が高いため、他の素材より重いというデメリットがあります。
また、希少価値が高いため価格も高価。
人工皮革のように色のバリエーションが豊富ではなく、黒や赤などの定番カラーが一般的なので、お子さんが希望する色が見つからない可能性もあるでしょう。
牛革と同様、水に弱いという性質があるため防水加工されているものが多いですが、雨に濡れたときはすぐに拭き取ってください。
背あてや肩ベルト、内装の素材もチェック

ランドセルは1つの素材のみで作られているわけではありません。
パーツごとに適材適所で素材を選ぶことで、背負ったときの快適性などを高めています。
また、本革ランドセルの場合、部分的に違う素材を組み合わせることで重量を軽くすることも可能です。
ランドセルを選ぶときは、かぶせだけでなく、他のパーツの素材もチェックしてみましょう。
背あてや肩ベルトの素材
背負ったときに子どもの体と密着する背あてや肩ベルト。汗かきの子どもはランドセルを背負うと背中や肩が汗びっしょりになってしまいます。背あてや肩ベルトに快適素材が使われているか確認しておきましょう。
- ソフト牛革
ランドセルの背あてや肩ベルトに使われる「ソフト牛革」は通気性が良いため、子どもが背負っているときは汗を吸収してくれます。肌触りもいいので、背負い心地がよいでしょう。
- エアリー
帝人コードレ(株)の登録商標「エアリー」は、通気性と透湿性に優れていますので、ランドセルの背あてに最適な素材です。速乾性や吸水性、抗菌・防臭効果もありますので、お子さんの背中のムレを軽減し、汗をかきやすい季節も快適に背負うことができるでしょう。
- ブレスレザー
東洋紡(株)の登録商標「ブレスレザー」は、吸湿と放湿を繰り返し、ムレを抑える合成皮革です。暑い季節も快適に登校できるでしょう。
内装の素材
ランドセルの内装に使われている素材はさまざまです。中身の出し入れで傷や汚れがつきやすいので、汚れにくい素材や汚れを落としやすい素材が選ばれています。
- 豚革
豚革はランドセルの内装によく使われている素材です。摩擦に強く、湿気を調整する作用があります。
- 合皮
内装は鉛筆などで汚れてしまうこともあります。そのため、内装だけには汚れを落としやすい合皮が使われているモデルもよく見られます。
ランドセルの素材に注目して快適な使い心地を!
ランドセルの素材というと、表面に見える部分ばかりを気にしがちですよね。
かぶせや本体の素材も大切ですが、子どもの体に密着する部分や荷物で汚れがちな内装に使われている素材までチェックしておきましょう。
子どもはすごく汗をかきますよね。パーツに合った素材が使われているランドセルを選べば、汗をかく季節も快適に背負えるでしょう。
見た目だけでなく、快適性のためにも素材に注目してランドセルを選ぶようにしてはいかがでしょうか。
羽倉は「お子さまに優しく使いやすいランドセル」にこだわりました

羽倉の手づくりランドセルは、お子さまの使いやすさを考えて素材や機能、安全面にこだわっています。
汗をかきやすい部分には水に強く肌触りの良い人工皮革を使い、背中や肩ベルトには、背負った時に軽く感じられるような工夫をこらしています。
上質な革の風合いを届けるシンプルなデザインと、考え抜かれた機能性。どちらも両立させて、6年間のお子さまをサポート。
詳しくは、羽倉の5つのこだわり をご覧ください。