「鞄の街」豊岡からお届け
ランドセル通信
ランドセルの疑問・質問
2024.12.1
ランドセルを寄付するには?注意点を解説!無料の送り先団体も
使用済みのランドセルは、記念として保管したり、リメイクして再利用するという方法もありますが、「寄付する」という選択肢もあります。今回は、ランドセルを寄付することで実現可能な社会貢献やその方法、実際に寄付可能な送付先まで解説します。
目次
ランドセルの寄付で社会貢献しませんか?
お子さんが小学校を卒業すると、使わなくなるランドセル。思い出の詰まった愛着のあるランドセルは、手元に置いておきたい人もいれば、ゴミとして捨ててしまう人も多いようです。
もし、処分をお考えなら廃棄するのではなく、ランドセルを必要としている人に寄付することを検討してみてはいかがでしょうか?
ランドセルの寄付ってどんな仕組み? どう役立つの?
ランドセルの寄付を受け付けて、海外の途上国に物資支援している団体があります。発展途上国の子どもの中には、経済的な理由から通学カバンを買ってもらえない子もいるのです。
日本のランドセルは耐久性が高く、6年間使ったものでも丈夫でまだまだ使えるので、寄付すれば喜んで使ってくれます。
途上国を中心に世界の子どもたちへ
寄付されたランドセルは、カンボジアやアフガニスタンなど、東南アジアや中東、アフリカなどの途上国に送られ、子どもたちの手に渡ります。支援団体によって届け先が異なりますので、寄付の前にご確認くださいね。
主な活動団体と、ランドセルの寄付方法・メリット
ランドセルの寄付を受け付けている主な団体と、それぞれの特徴や寄付の方法についてご紹介します。
国際協力NGOジョイセフ
ジョイセフは、女性のいのちと健康を守るために活動している国際協力NGOです。身の回りにあるもので女性支援をおこなっているのですが、その中のひとつがランドセル。「思い出のランドセルギフト」として、使わなくなったランドセルをアフガニスタンに寄贈し、ランドセルは子供たち、特に女の子の就学に役立てられています。
アフガニスタンでは教師や学校の不足、貧困などが理由で多くの子どもが学校教育を受けられずにいます。特に女子は早い結婚や、教育に対する理解が得られないことなどから、教育を受ける機会が少ないのが現状です。
そのようなアフガニスタンで、ランドセルを男女平等に配ることが、女の子の就学のきっかけになりつつあります。
ジョイセフでは、破損が激しいランドセル、豚革ランドセルは受け付けていません。また、ランドセルに取り付けたお守りや防犯ブザー等は取り外しておいてください。
海外輸送経費としてランドセル1個につき1,800円寄付のうえ、ランドセルを横浜の指定倉庫宛てに送ってください。
2019年12月以降、ランドセルの回収は通年で受け付けられています。
★ジョイセフ公式「思い出のランドセルギフト」についてはこちら、
ワールドギフト(国際社会支援推進会)
ワールドギフトは海外途上国への物資支援や、リユース・再資源化による収益の寄付、障害者・高齢者支援や幼稚園・保育園への物資寄付などをおこなっている団体です。
ランドセル寄付の流れは、次の通り。
まずお手持ちの段ボールに梱包して発送の準備をしておきます。それからメールフォーマットにて集荷依頼をしてください。依頼内容確認のメールが届きますので、内容に間違いがないか確認しましょう。
集荷の翌日中までに、料金の振込をしてください。料金は段ボールのサイズによって違なります。ご希望の日時に宅配業者が集荷に来てくれますよ。
★ワールドギフト公式サイト https://world–gift.com/
★ランドセル寄付募集ページ https://world–gift.com/kihu/schoolbag-1.html
セカンドライフ
NPO法人グッドライフが運営するセカンドライフは、全国から集まった不用品をほぼ100%リユースしています。ランドセルは国内でリサイクルされる他、ヨーロッパや東南アジア、中東などに送られて活用されているそうです。
またセカンドライフでは、寄付1件につき途上国へのワクチン1人分が寄付されます。不要になったランドセルを寄付することで、ワクチン募金もできるというわけです。
セカンドライフでの寄付の流れは、まずランドセルを3辺合計が160センチ以下のお手持ちの段ボールに入れて、発送の準備をします。セカンドライフのサイトから段ボールのサイズを選んで申し込みをします。
料金は段ボールのサイズによって異なります。振込確認後に専用伝票が届きますので、段ボールに貼り付けてください。ゆうパックに電話をすれば、希望の日時に集荷に来てもらえます。
★セカンドライフ公式サイト https://www.ehaiki.jp/second/randoseru/
日本シリア連帯協会
トルコで難民になっているシリア人の子どもたちのために「シリアのために100個のランドセルを」キャンペーンがおこなわれています。募集時期についてはFacebookでお知らせされます。
★日本シリア連帯協会公式Facebook https://ja-jp.facebook.com/JapanSyria2013/
無料でランドセルの寄付を受け付けている団体や企業も
海外へ発送するには送料や人件費がかかりますので、実費程度の寄付金を募る団体が多い中、無料でランドセルを回収してくれる団体・企業もあります。
クラレ社「ランドセルは海を越えて」プロジェクト
ランドセルの素材で有名な「クラリーノ」を製造するクラレの取組です。横浜にある倉庫までの送料は自己負担ですが、寄付金は無料です。発送先はアフガニスタン。一部でも豚革を使用したランドセルは、宗教上の理由でアフガニスタンに届けることができないため注意が必要です。募集時期は、毎年1月~3月頃に限定されていますので注意しましょう。
★公式:https://umigoe-randoseru.com/topics/2022.html
ランドセルを寄付するときの注意点
各団体にランドセルを寄付するときは、注意点を確認して送るようにしてください。主な注意点には次のようなものがあります。
ボロボロになったものは再利用できない
ランドセルを6年間使ったら、傷や擦れがあるかもしれません。それくらいなら大丈夫ですが、ベルトや金具が破損したようなものは再利用できません。送る前に大きな破損がないか、必ず確認しましょう。
宗教上の理由で豚革は送れない国も
アフガニスタンのように宗教上の理由で豚革のランドセルは送れない国もあります。豚革は主にかぶせの裏側に使われ、毛穴があるのが特徴です。団体によっては、豚革が使用されたランドセルを必要としていないところがありますので、事前に公式サイト等で確認しておきましょう。
受付団体までの送料は自己負担の場合が多い
ランドセルを寄付する際は宅配便で送ることになりますが、送料は自己負担となることが多いです。また、それとは別に海外輸送経費の寄付が必要な団体もありますので、事前に確認しておきましょう。
お子さんとランドセルの寄付について考えてみましょう
6年間使ったランドセルは、まだまだきれいで十分使えそうです。使わなくなったランドセルを処分するくらいなら、喜んで使ってくれる子どもの元に届けてあげたいですね。
簡単にゴミにせず、必要としている人に寄付する精神は、子どもたちにもいい影響を与えるでしょう。使い終わったランドセルの活用法をお子さんと一緒に考えてみてはいかがでしょうか。